思弁的探偵部部長の“転校生”だそうです。学生にしてはずいぶん大人びた印象を受け、また経験・知識共に豊富なことを伺わせます。
思弁的探偵部の広報だそうです。突然手伝いたいと要求してきたり、いきなり話に食いついてきたり、すごい
一般教養、および射撃の講師だそうです。「授業が退屈」という話をよくマゼンタから聞いてはいましたが、本人もそういった話をされているというのは知っているようです。真面目な方なのでしょう。アンダーマー先生の色目使いに毎度毎度苦言を呈している様子は、その小まめさに感心さえ覚えます。
魔法史の担当教師だそうです。教師というよりは先輩というか、あまり格式ばらない印象を受けました。授業で秘奥魔法を実演してほしいと依頼されましたが、それは魔法史の授業に関係あるのでしょうか……?
“人助け”をしているらしいということ以外は、今のところ実態不明の部活です*2。所属のネイロさんは人形焼きの店で働いていました*3。ルイーゼさんは『同じゲーム盤に上った同士であり、無形の資産を奪い合うライバル企業』と形容していました。何か三月ウサギ友の会と業務が競合しているのでしょうか。後に取り寄せた書類も主に手続き上の観点で不明瞭な部分があったため*4、三月ウサギ友の会と同じく何か統治会からの特認を受けていると推測。
転校とは、校種が同じ学校間で学籍を移動する手続きを指し、転校生とは学籍移動を行った学生に対する呼称です。転校は本人からすれば試練ですし、転校生は他の生徒からすれば新奇に映り、興味の対象になります。人間関係が固定化されがちな学校において、転校とは一大イベントであり、転校生はその中心となるわけです。
一方トゥーランは十万という都市規模の人数を擁する大学園であり、高等部では一学年でも1万7~8千程度の人数が居るため、転校というイベントは(本人への試練性は変わりませんが)周囲から新奇に映るということはあまりないはずです。しかし調べたところによると、トゥーランには転校にかかわる手続きの規定がないようです。彼女は特例、ということなのでしょうか…………
前段として、私はルイーゼさんから、思弁的探偵部の“転校生”*5とコネクションを作って来てほしいという仕事を受けました。ルイーゼさんがその転校生にどんな価値を見出しているのかは分かりませんが、そういった価値のあるであろうコネクションの確立は私にとってもメリットのある話なので、やってみることにしました*6。
その翌日、思弁的探偵部の資料を取り寄せようと生活委員会に向かう道中で、人形焼きの屋台の手伝いをしていたネイロさんに話しかけられます*7。話を聞くと思弁的探偵部所属のようなので、転校生の方に取り次いでもらうよう頼んだところ、その転校生……テスラさんがいきなり背後に出現しました*8。準備不足だったのと、さらに道中でアンダーマー先生率いる教師陣と遭遇したのもあり対応に苦慮していると、どこからか声が聞こえてきました。
道化。それは私の声。
怪異。それは私の心。
なのに……そのはずなのに、そこにアンダーマー先生が現れて。他の皆さんも現れて。私が負うべき痛みなのに……それは無差別に皆さんを攻撃し始めて。私の問題に他の人を巻き込むのはいけないと、皆さんと一旦協力してそれを、私の中の何かを……倒しました。テスラさんは私由来のものであることを否定していましたが*9、だってあれはあまりにも、私の──────
わかっているのだろう、ソルージュ
お前に、何も定められない
お前は、何も為すことはない
お前はそう在るしかできない。現象でしかない、我々のように
命は人は消費されるために存在している。そう、人間たちの情報は結論付けている
どうする?どうする、ソルージュ・ザイレム・サ
傷つけるものすべてを消し去ろうか、苦痛を感じなくなる。何も見えず、何も聞こえず
何もかもを、ただ諦めるだけでいい
├聞こえないふりをする*10
├声に従う*11
└助けを呼ぶ*12
────苦しみは、我々の生むものではない、そうだろう、ソルージュ