菜園(クロフト)で共同研究を行っていた魔法王たち
Ⅰ-アルテマ・クオン・グランデ/女性・ハイエルフ 魂を物質化し、情報の損失なく個の記録を保存する術を研究テーマとする。その成果として魂を"製本"する秘術を編み出し、以降自身を含む多くの魂の製本と写本に従事、それらを自身の生成した魔域の中に蔵書していた。優良被検体を製本して使い回すことが可能になってから、一部実験の効率が飛躍的に向上したことを他魔法王から評価されている。
Ⅱ-■■■■■・セレマ・■■■■/女性・ハイエルフ 穢れを魂と肉体両面に作用する拡張ツールと捉え、自由につけ外せるパッケージング化を研究していた。穢れの増加によって魂に掛る負荷を"治療"することで生命の形を維持したままその力を増大させ続ける実験を行う一方、穢れ由来の力を多く持つ上位蛮族から穢れを引いていく過程の変化を観察する対照実験を行っていた。
Ⅲ-バベルボバラ・ディスケイム/無性・ファンギーメリア(菌根菌) 剣を握る資格のある個体を効率的に増やすことを研究テーマに掲げている。淘汰サイクルを加速させるべく、もっと好戦的で程よく愚かで程よく賢い種族群…あるいは、それを促進させる病原菌を作ろうとしていた。原理主義的な"始まりの剣"主義者であり、"我々"が殺し合う為に産まれてきたアドバンスドクリーチャーであり、その存在意義を全種族に積極的に実行させることが天命だと信じている
Ⅳ-ンニューメイテル・モンクットクラオ・スウィチャーンペート・ウル/男性・人間 利他の心が生み出すエネルギーを研究テーマに、人の精神をリンクさせ、より完璧で利他的な群体生物を作ろうとしていた。研究の性質上湯水の如く領民を消費し、多産政策を推し進めて尚供給が追い付かなくなったため、人間牧場の研究運用も並行して行っていた。他の魔法王の実験材料の供給源でもある。
Ⅴ-クラララリア・スカーバラ・アマリリリス/女性・バーバヤガー 特にバイオーム形成促進の魔法に優れ、ダイクロフト内部をひとつの系として成立させ、気候・植物相・疑似地脈を有機的に循環させることで実験材料および資源の提供を行っていた。自分の森林を不当に伐採し、巨大な建造物になった旧シペ・トテック・ダルトカイットの撤去の協力依頼と引き換えに会議に席を置いていたため、共同研究には積極的ではなかった。
Ⅵ-バートマン/男性・バジリスク 魂持つ個体が種族的機能由来で実現可能な強さの限界を目指し、最強の種族を造ることを研究テーマとする。中層内部を徘徊する魔法生物は殆どが彼の失敗作が脱走したもの。無類の戦争好きであり、自分の研究成果の発表の為に隣国に攻め入ったり、生物兵器部隊の貸与等を行っていた。主役である生物兵器の露払いとしてレギオンを自爆特攻させる悪名高さでも知られる。
Ⅶ-ダルトカイットの塔(旧シペ・トテック・ダルトカイット)/建設物(元男性)・ダークドワーフ かつては生物と非生物の境界を研究していた魔法王だった。魂をもつものが、生態機能を維持したまま肉体を無機的に増築拡張し続けた際の限界値を研究、それを自らの肉体で実験した結果、全長約800m(地中含めると約1200m)の建造物になり、自我を喪失した。かつては自身の領地にそそり立っていたが、解体された後にダイクロフト中層の外殻としてコンパクトかつ機能的に組み立て直された。存命中。
Ⅷ-ヘルムドール・アイデアル・フェゾネート/男性・人間 経験による"成長"をファクターとする後天的な獲得形質こそが剣への適正であると仮定し、複数の輪廻に際して経験を継続的に引き継がせることで再現性のあるアセンションを実現することを研究のテーマとする。高い学習能力を持ち、同素体への転生対象の指定を可能とする幼年期(9~16歳)のみを生きるクローンの作成と、それに施すブリーディングプログラム《エレメンタリースクール》のローンチを試みていた
Ⅸ-キュクロス・トゥリゴノ・パラリログラモ/男性・ドワーフ 幻獣の「最も三剣に近しく、完成された生物」という側面に着目し、マナを掌握するカルディアの担い手を作り出すことを研究テーマとする。剣の担い手の資格を持つ魂を持った人間を加工することで「幻獣化」を可能にする魔剣の鋳造を試みていた。自身を含め戻れなくなった多くの被検体は処分されたが、脱走した一部の子孫がダイクロフト外殻に独自の生態系を形成している。
除名- ■■■■■・■■■■