稚性への回帰教団《チルドライズ》

 幼き者にだけ許される自由を万人に取り戻す、という教義を掲げた組織です。その実態は殆ど謎に包まれています。幹部を除く構成員の殆どがオギャットルであり、彼らは教団の勧誘――それもしばしば誘拐めいた――によって教団に取り込まれ、知性を放棄した者たちです。
 その活動は大陸各地で散発的に行われており、近年に於ける成人男性の失踪の多くはこの教団によるものと推測されています。また、冒険者ギルド本部への輸送船を襲撃し、ギルド幹部の元に届くはずであった"あるもの"を持ち去った首謀者と目されているため、ギルド上層部では彼らに対する警戒心が高まっています。

人物

ガルリル(ライカンスロープ/男/19歳)

「世界よ! あるべき姿、幼き我儘を取り戻せ! 出でよ、アカン坊!!」
 稚性への回帰教団幹部の一人です。狡猾にして粗雑、大胆な犯行によって目的達成の阻害を遠ざける手をよく用います。教団員以外を使うことにも躊躇いがなく、無所属の下級蛮族を従えていることがあります。
 彼は元々、人族の小さな村でごく普通に暮らしていた人間でした。しかし、平和だったその村は蛮族の襲撃に遭い、両親も親戚も、みな殺されてしまいました。このため彼は、5歳にして子供でいることを許されなくなったのです。一人で生き抜かなければならなくなった彼には、力が必要でした。そしてそれは、ライカンスロープになるという形で叶います。しかし、彼には蛮族の集落で暮らすなどということは耐え難い屈辱でした。
 集落から逃げ出して以来、長らく一匹狼であった彼を、マザー・レヴィアは見つけます。

――甘えたい時に甘えられなかったのは、さぞ苦しくて、寂しかったでしょうね。
――でも、もう大丈夫。私があなたの、お母さんだから。

 久しく、いや生涯もう縁のないであろうと思われた"母"の愛に触れた彼は、教団という"家族"を得て、"家族"のために働くことにしたのです。

バズール・ザ・パンデミック 人間/男/44歳

「バーズバズバズバズ! 英雄譚に冒険譚! 世界は面白さに溢れている! それを伝えるのが、我々作家の役割なのでバズール」
 かつて大陸西部において大流行した冒険小説『五つ泉物語』の作者です。しかし五つ泉物語完結以後は目立った作品がなく、気が付けば忘れられた作家になっていました。故に、彼が失踪したことなど、誰も気に留めていなかったのです。
 10年の失踪を経て、再び表舞台に姿を現しました。新たなヒット作こそないものの、一見普通の作家として活動しているようですが――――

「バーズバズバズバズ! 我らが母の愛を世界中に広めるのでバズール! 出でよ増えよ、アカン坊~!!」
 しかしその裏では、10年間で稚性への回帰教団に感化され、密かに布教活動を行う幹部になっていました。
 『五つ泉物語』流行当時、バズールは21歳。そして彼が失踪したのは32歳で、その少し前に病によって両親を亡くしていました。かつて大ヒットを飛ばしたにも拘らずの自作の不人気に両親の死が追い打ちをかけられ、精神的に追い込まれていた彼にとって、放浪の末に出会った教団の思想、”母”の愛というものはようやく見つけた縋れる寄り辺でした。故に彼はその恩に報いるため、そして”救い”を広めるために、自らの得意分野を活かして布教を行うようになったのです。

技術

アカン坊

 何かモノに対して"ママ"の愛と共にアビスシャードを込めることで、それに準じた魔物を生み出すことができます。また、その強さはアビスシャードの数によって決まります。ただし、具体的にどのような魔物になるのかは推測ができず、依り代次第で変じるものが変わります。


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