全土の人物

 ここでは、地方や地域に囚われず大陸全土を気ままに放浪する著名人たちを紹介しています。

『変竜』ヴィオラ・ル・ガル(レッサードラゴン?/女/???歳)

「ドラゴンの姿の方が色々楽じゃぞ、どこでも寝られるし、空も飛べる」
 ケルディオン各地で目撃情報のあるレッサードラゴンです。しかし、その正体は人間の少女、それも魔術師です。
 幼くして真語魔法の才を極限まで高めたヴィオラは、ビカム・ドラゴンの魔法を極め、人と竜の姿を自在に行き来出来る、新たな種族と言っても過言ではない存在になりました。
 一度ビカム・ドラゴンの魔法を行使してから、その強靱な肉体に感動したヴィオラは、竜として生きようとしたのです。
 人としての寿命は過ぎているはずですが、彼女が人間態になる時は、魔法を極めた11歳の頃の姿のままです。今では、ケルディオン全体を飛び回りながら、気ままに生きています。

《弄ぶ焔》シキ・アオザキ(ダークドワーフ/男/108歳)

「依頼か?なら面白いモンを寄越せ。面白いモンを見せりゃ、この俺が魔剣に作り直してやらァ」
 ケルディオン大陸全土のドワーフが憧れ、そして憎悪する存在。それがシキ・アオザキです。
 ケルディオン大陸南部のトリムルティで産まれたダークドワーフである彼は一族の家業を継いで瞬く間に頭角を……いえ、それどころでは収まらない異質な才能を撒き散らしました。ドレイクが持つ魔剣を外部からの干渉によって変質させる、魔動機を魔剣に作り替える、アビスシャードから魔剣を鍛え上げる……彼が作り上げた作品はどれもこれもが既存の法則を無視した代物であり、まるで何世代も技術を先取りしたかのような神がかった物でした。
 また、彼は『面白いモン』と自らが称する物しか魔剣にしようとせず、金や脅しで動く事はないという非常に厄介な性質をも持ち合わせています。こうした理由から、彼は大陸全土で指名手配を受けています。人族からは危険を撒き散らす災厄、蛮族からは使いにくいが強力な力として……
 なお、そんな彼の初期の作品にアルケサス王が持つ魔剣があるというウワサもあり、彼の野放図な金の使い方も彼の王が後ろ楯に着いているからでは無いか……?という疑念は人々の間にも絶えません。

《一刀全断》サーズディ・ダン(人間/男/30歳)

「人の世の━━━━
 移ろう雲の如くとも━━━━
 我が一太刀に掛かる雲無し━━━━!!」
 サンディ・ボバフェットと《寸刻み》フライディ・フェイスと共に活躍した用心棒の一人です。数年前までは勇名を大陸全土に轟かせていましたが、現在は大怪我を負った事で用心棒として動く事は無いと言われています。
 その太刀筋は華麗にして鮮烈、並ぶもの無しとまで謳われる程の刀の達人であり、今もケルディオンの片隅でひっそりと自らの武術を後代に教えていると噂されています。

“天魔”アレクシア・メノーシェ(ナイトメア/男/400歳)

「世界で一番、人を愛しているとも。最も、人は僕のことをそうは思ってなさそうだけど」
 アレクシアは大破局以前から生きるナイトメアの放浪者です。超越的な魔術の使い手として名を馳せており、古の魔法王に匹敵する魔力を持ち、生きた魔導書を携えて世界中をあてもなく放浪しています。
 好奇心旺盛で、他人の悪い目論見が壊れるのを見るの好きと言う悪い趣味からか、旅先で様々な騒動に顔を出しているため、特に現在の活動領域としているケルディオン大陸の諸国家の首脳陣には傍迷惑だが利益になる頭痛の種として認識されています。
 ある邪教の使徒たちが利用しようとしていた魔法文明時代の遺跡を魔法行使の余波で掘り起こしてしまい、溢れ出たアストレイドによって大騒動を起こすがそれを討伐し、甚大な被害を出しながらも最終的に彼の手によって数々の遺物が齎された事件が最近では有名です。
 あるいは大陸東部の砂漠の遺跡をあるドレイクとともに発掘調査したところ、魔神将の召喚陣を起動してしまい彼の弟子と魔神使いの王と共にそれを討伐したなど、逸話には事欠きません。
 このように様々な騒動をきっかけに権力者とのつながりを持ちますが本人は立場に縛られることを嫌い、騒動で知り合ったどのような権力者ともあくまで友人としての関係を保つのみでどこにも定住をすることはありません。
 最近ではあるティエンスの凄腕の射手とともに旅をしているとも言われており、主にミナディウムやパルティニア、プラグホルンで目撃されています。

"金剛玉珠《アダマンティア》" オルロフ・キンバリー フロウライト/男性型/年齢不詳

「ハハハ、なに、しがない鉱石の小さな願望でしかないのだから。私めなど気にせず、冒険を続けられるといいとも」
 6年ほど前、カナン・ヴァレオ間の最前線に突如として現れ、戦場を「勇者殿はおられるか!」と叫びながら歩いて抜けていった来歴不明の人物です。向けられた刃、飛んできた矢の全てを確かにその身に受けながら、傷一つ付くことがなかったとその場を目にした者たちは語ります。故に、硬く傷付かないものを意味する"金剛玉珠《アダマンティア》"の二つ名と共に戦士や傭兵たちの間で噂されるようになりました。
 その身自体もさることながら、多くの「出土品」を身に付けていたことから、魔法文明時代を生きていたのではないかと推測されています。しかし、本人は過去のことを多く語りません。聞いたところで、笑ってはぐらかされてしまいます。
 魔神使いではありますが、温厚な性格で彼に助けられたという証言も多くあります。いや、それこそが罠だ、裏の顔があるんだという人も勿論いますが、本人にそれを言えば「そんなことはしませんとも」と笑顔で返されるでしょう。好奇心も旺盛で現代の物品にも強い関心を見せており、そして使いこなしてみせます。また、優れた魔工士でもあり、訪ねて来た人物のうち一部にはその技術を教えているようです。
 彼が探している「勇者殿」とは、かつて冒険を共にしていたパートナーではないかと言われていますが、詳しいことは誰も知りません。ただ、そのために旅をしていることだけが明らかです。


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