パルティニア内西部に存在する、『人族の』国家です。パルティニア侵攻の折、いち早く人族を見限り、パルティニア側につきました。
『ダブルクロス』『顔の無い男』『八枚舌』など、様々な呼ばれ方をするサラディーア・ニーミルが代表を務め、蛮族相手にも強気の交渉に出ています。
蛮族にはない生産性、創造性を有する国家であり、かつての裏切りの実績から蛮族達にも警戒されていますが、彼らがもたらす技術は蛮族にとって革命的であり、手を出せる者は存在しません。
人族側からも、ともすればどんなに強力な蛮族よりも強大な存在であると考えられており、いち早い奪還、あるいは壊滅を目指しています。
「誰だって死にたくは無いさ、今を生きるのに必要だったんだよ、この選択は」
フェンザード商業国の、若き代表です。その巧みな弁舌と交渉術により、フェンザードの自治権を獲得することに成功しました。
ドレイクよりも計算高く、バジリスクよりも狡猾。彼を御することは、蛮族達にも不可能です。
彼によって、フェンザード国内の人族は不当な扱いをされずに済んでいますが、誰にも本音を見せない不気味さから、慕われてはいません。
「依頼人が変わろうが、儂のやることは変わらん。よりよいものを作って渡すだけだ」
フェンザード商業国の「かつての」マギテック協会の代表だった男です。以前より自分の作るもの以外には興味がないという男で、蛮族相手でも気にせず技術を提供しています。
今はパルティニア全体に鉄道網を敷くことを目標としており、その情熱はイグニスの炎よりも熱いと言われています。
「そう!吾輩こそフェンザードの天ッ才科学者、ドクター・ラピスラズリであ〜る!!」
主に人族領域で活動する、フェンザードの工作員です。操霊魔法と魔動機術を修め、奇抜な発想で低級蛮族を改造しています。本人の実力はそう高くなく、失敗作も多く作り出していますが、その探求心は衰えることを知りません。様々な冒険者と戦闘を起こしているようですが、何故か毎回運良く逃げ延びています。
「総司令官とは言うけど、その実ただのお目付役。だから好き勝手させてもらってるよ、アタシは」
フェンザード軍の現・総司令官のスキュラです。
フェンザード商業国はパルティニアの傘下となった人族国家ですが、蛮族国家であるパルティニアとて無条件でそれを受け入れたわけではありませんでした。内政に干渉されるのを避けたいフェンザード側と、反乱のリスクを抑えたいパルティニア側。両者が協議した結果、軍のトップをパルティニアから派遣された蛮族が勤めることが条件の一つとして了承されたのです。
彼女がこの国の事業や思惑に直接関与することはありません。あくまで自身の仕事は監視であることと同時に、強化人間や独自の魔動機といった人族の技術力をもって人族に敵対していく様子を面白がっているためでもあります。一方で、独自の思惑で人員を動かしたり、或いは国に探りを入れるといったこともしており、見てるだけに留まるようなことはありません。
西方大公であるガーレとは友人で、その縁で現在の地位に就いた経緯があります。西方領における農業にフェンザードの技術や知識を斡旋したのは彼女であり、また、度々2人が会合することがフェンザードに対する牽制の意味にもなっています。
強化人間とは、フェンザードが独自に作り出した、人族の子供を使った特殊な兵士のことだ。いくら技術面でパルティニアに協力しているとはいえ、戦力が皆無では血気盛んな蛮族達は納得しない。それ故に苦肉の策として作られたのが強化人間である。まず、様々な種族が存在するラクシアにおいて、なぜ強化『人間』などと特定の種族を指すような言葉が使われているのか、というところに疑問を持つかもしれない。これは強化人間の起源に遡る。まず、人間が種族として運が良いというのは周知の事実だろう。強化人間を作り出す実験の初期段階では、危険であったり結果が不確定であったりするものも多くあった。これの成功率を少しでも高めるため、被験体は人間が多く使われた。当初は強化エルフや強化ドワーフと呼ばれている者もいたが、最終的にはまとめて強化人間と呼ばれることになったのだ。現在では強化人間を作るノウハウが蓄積され、当初ほど危険な実験は無くなったが、それでも人間の幸運に頼ることは多い。
強化人間のもう一つの特徴は、「ビット」と彼らが呼ぶ特殊な武装だろう。近接戦闘能力の無い魔法使いでも、訓練を積んだ兵士の死角から攻撃を当てられる、あるいは射程の長さを利用して後衛を狙い撃ち出来るという脅威度の高い武器であり、防具だ。これはマギスフィア、特にフローティングスフィアの技術を応用して作られている。構造自体は単純であり、剣(あるいは盾)に、マナによって動く推進装置と、小型のフローティングスフィアが接続されているだけである。しかしこれを動かすには並々ならぬ空間認識能力と集中力が必要であり、強化人間達は身体能力や戦闘技術に加え、そういった部分を魔法や薬物、外科手術などにより強化されているのだ。しかしそれらに対する副作用として、精神面の脆弱性が露呈することになり、精神崩壊によって廃人と化したり、死に至る強化人間が大半を占めている。
ドクター・ラピスラズリの主宰する科学サークルです。魔動機製作同人として出発しましたが、生体実験の好きな者、ゴーレム使いなど、精神魔法が至上におかれるフェンザードにおいてはぐれ者とされる科学者が集まり規模を拡大していきました。それでも一介の同人サークルであった彼らはしかし、知恵を働かせた誰かが「パルティニアに認められるにはそれに相応しい軍事力が必要だ」として権力に取り入り、改造人間計画によって実力を示したため、国の予算が付くまでに上り詰めました(ただし、その予算は工房の運営規模には遠く及ばず、他にも資金源があるという説が有力です)。なお、ドクターは現状に満足しておらず、彼の言う「悪」を実現する同盟者を探している……という噂もあります。