容姿・経歴・その他メモ

「ボクの名前はジュリアンテ・フォン・ドラグブラッヘ！魔法文明時代の大・貴族だった男さ！」

　ジュリアンテは、1年程前にサーフェスハット近海から【アイス・コフィン】に閉じ込められた状態で発見されたレプラカーンの少年です。
　厄介ごとならダグザの双剣亭へ、と港の者達に運び込まれた数日の後、氷が溶かされて起き上がった彼は、自身は魔法文明時代の大貴族、大魔法使いだと名乗りました。しかし、そう言う割に彼には伝説的な貴族の支配力はなく、操霊術師でこそありますが、強大な魔力は持っていません。
　アイス・コフィンに閉じ込められて、正気を失ってしまったのだろうと人々は言いますし、一面ではそれも事実です。
　これは本人も知らないことですが、彼は召異魔法の【フェイクメモリー】によって偽りの記憶を植え付けられ、その上で【アイス・コフィン】に閉じ込められていたのです。
　しかし、それでも疑問は残ります。【フェイクメモリー】で植え付けられたということは、その記憶の主は実際に魔法文明時代の記憶があるということです。また【アイス・コフィン】と【フェイクメモリー】は別系統の魔法ですから、二つの系統の高みを習得した個人か、あるいは高レベルの妖精使いと魔神使いが彼の人生に関わっているということになります。彼が本当は一体どういう人物なのか、誰も知ることが出来ないのです。
　それでも彼本来の性格は普段の行いから窺い知ることが出来ます。自信家のように見えていつも慎重で、あるいは怯えているようでもあり、双剣亭の冒険者達の冒険についていくことがある時には、後ろの方で目立たないよう支援魔法をかけています。レプラカーンらしい、恥ずかしがりやで、人の役に立つことを喜ぶのが彼の生まれ持った性質なのでしょう。

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